秋田地区保護司会副会長 住田 宗一さん

秋田地区保護司会副会長
秋田市中央卸売市場
水産物卸協同組合専務理事

住田宗一
保護司とは、地域社会の浄化を図るために極めて重要な任務であり、一般社会からも強い期待を寄せられているボランティア活動です。住田宗一さんは長年保護司という重要な使命と公務員という職業を両立させながら、世のため、人のために頑張ることに生きがいをみつけ今なお現役で頑張っていらっしゃいます。住田さんに保護司についての体験等をいろいろ伺ってみました。

秋田市飯島松根東町6‐9
TEL018‐845‐3461
◯保護司になったきっかけを聞かせて下さい。
☆BBSという若い人達の運動をご存知ですか?実は私も若い時このBBSに入会していたんですね。このBBSの経験を活かし、昭和31年7月1日付で法務大臣の委嘱を受けたのがはじまりです。あれから42年になりますね。

◯BBSとはどういう活動ですか。
☆明るい社会の実現を目指して、非行に陥ったり、又、そのおそれのある少年や少女の兄や姉の立場に立って、よき友になり、非行防止活動を行なう青年のボランティアグループです。

◯保護司の任務についてお話下さい。
☆犯罪が社会環境の中で生まれるわけですから、当然更生も社会環境の中で得られるものと考えられます。そうなると国家機関だけでは十分な効果を上げることができないわけです。どうしても地域社会の中で犯罪を犯した者の更生を手助けしたり、犯罪予防活動を行なったりする必要がでてくるんですね。それが保護司の任務なんですが、要するに地域社会の浄化を図ることが大きな目的なんです。

◯身分はどうなっているのですか。
☆非常勤の国家公務員になります。ただ給料は出ませんので、仕事を持ち、その合間に活動を行なうことになります。犯罪者の改善更生という人造りの聖職に従事するわけですから、保護司自身の人間性も非常に重要になってきます。

◯秋田県には保護司の方々が何人位いるのですか。
☆定数は730人ですが、実際に活動している保護司の方々は696人です。保護観察所では、定数に満たないものですから、適任者を探しておりますが、職場の理解も必要になってきますのでなかなかむずかしいようですね。

◯保護司になってよかったと思うことはありますか。
☆一番心に残っているのが、無期懲役の受刑者(Aとします)が一時仮釈放(出所)され、その受刑者の担当が自分になったんです。びっくりしましたね…。ところが、仮釈放とか、執行猶予の大人は遵守事項等で決められたことは非常によく守るんです。彼も例にもれずそうだったんです。それで恩赦を受けることになりましてね、うれしかったです。

◯A受刑者の仲人を引き受けられたということですが。
☆彼に家庭のぬくもりを与えようとまわりの人達みんなで協力して結婚させたんです。そして仲人を引き受けることになったんです。

◯A受刑者の子供さんの仲人も引き受けられたということですが。
☆そうです。彼の子供は非常に良くできた子供なんです。不思議な縁で親子二代の仲人をやりましたね。今でもおやじさんと言って慕ってくれます。


趣味の日本舞踊を披露している住田さん
◯困ったことはありますか。
☆保護司として学生時代の恩師を担当したことがあったんですが、この時ばかりはどう対処したらいいのか悩みましたね。私にとっては恩師であり、年上の人ですから、立場上『さん』付けで呼ばなければいけないのに、つい『先生』と呼んでしまいましてね。そうすると恩師も私を『先生』と呼びますし、本当にこの時ばかりは人間関係の奥深さを感じましたね。

◯ご家族の協力がとても大切だと思いますが。
☆そうですね。私が留守の時は家内が一応不在である事を伝え対応致しますから、大変だと思います。

◯どの位の頻度で会うのですか。
☆月2回以上会うことになっています。相手との信頼関係が一番大事ですから、保護司と対象者の間には堅苦しさは御法度なんです。相手が緊張しないように気を配り、私が相手の所に行ったり、相手が私の所に来たりします。

◯藍緩褒章を受賞なさったとの事ですが。
☆ハイ、平成2年の春に受賞致しましたが、本当に感無量でした。受賞式に家内と皇居に行って参りました。天皇陛下から直接お言葉を頂戴し、家内にとってもすばらしい喜びであったと思います。ずいぶん苦労をかけましたが、お金では買えないすばらしいプレゼントをしたように思います。

◯趣味は日本舞踊との事ですが。
☆アハハハハ…。不思議でしょう(笑い)。魚釣りもやるんですが、定年になった時、たまたま、知人にさそわれて日本舞踊を見学に行ったんです。そしたら男性の方々が練習しておりまして、これは…と思いましたね。

◯ボケ防止になるとの事ですが。
☆そうなんです。我々の年代になるとボケ防止に一番神経を使いますから…(笑い)。日本舞踊の練習は若い人達と一緒になって踊るわけですから、覚えるのがとても大変なんですね(笑い)。ボケッとしていたらとてもついていけないんです。ですから必至になるんです。とてもボケてなんかいられません(笑い)。

◯今一番想うことは何ですか。
☆高齢者の車の運転ですね。高齢者の事故が一番多いですから、車を運転するからには、高齢者(75才以上)の免許更新の時に講習で指摘されたことをしっかり守り、自分の人生を大切にして頂きたいですね。

◯最後に一言お願いします。
☆我々の年代は金婚式を過ぎた方々が多いと思いますが、年よりだからといって、ボケッとしていたら、世の中からとり残されてしまいます。配偶者を大切にしながら、勉強しようという意欲を持って人とのふれあいを大切にしながら、残された時間を趣味等で有効に使って頂きたいですね。

◯ありがとうございました。

あ と が き

犯罪者と聞いただけで身震いしてくるのが当り前なのに住田さんは自らそういう人達の更生に力を貸し面倒みているという。長い間にはいろんな想いがあったと思うが、そういうことはみじんも感じさせない。それどころかものすごい誇りと自信がみなぎっているのである。今、保護司の方々は高齢者が多く若い人を探していると聞く。そこで一人でも多くの方々が保護司としての精神をもつことにより、この殺伐とした世の中の犯罪を少しでも減らすことが出来るのではないか?住田さんにはこれからも元気で力の続く限り頑張って頂くと同時に皆で犯罪のない明るい社会にするように協力しませんか?!


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