歌川派門人会正会員 沢田瑞恵、沢田龍司さん
 印象派に影響を与えた日本の庶民文化である浮世絵に親しむ若い人達が増加傾向にあります。北海道在住の沢田瑞恵・龍司姉弟は米国公益法人歌川派門人会の正会員であり又、コレクターとしても有名ですが一人でも多くの方々に浮世絵のすばらしさを知って頂きたいと展覧会を開催しながら頑張っていらっしゃいます。沢田姉弟に浮世絵の魅力などを伺ってみました。
歌川派門人会正会員
北海道札幌市在住

沢田瑞恵、沢田龍司
◯浮世絵収集をはじめたきっかけを聞かせて下さい。
☆姉:歌川派門人会の初代会長でいらっしゃいます五井野博士を通じて江戸時代の浮世絵に触れる機会を得たことがきっかけですね。
弟:学生時代から絵が好きで、特に印象派が好きだったのですが、姉と同じで五井野博士から浮世絵と印象派の関係のお話をお聞きし、浮世絵のすごさに気づかされました。

◯浮世絵の収集をはじめたのはいつからですか。
☆姉:平成元年だったと思います。平成2年8月に歌川派門人会が創立され、五井野博士が初代会長に就任されましたね。

◯浮世絵と印象派の関係をお話下さい。
☆弟:ゴッホやモネなどの印象派の人達が浮世絵を収集し、浮世絵の影響を受けていますからね。このことが日本人として大変誇りに感じますね。

◯10年位前は、浮世絵は低く見られていたと思いますが。
☆姉:そうですね。春画というイメージが非常に強かったですね。友達からもバカじゃないかと言われました(笑い)。でもそうではないんですね。江戸時代の庶民文化ですからね。五井野博士から正しい事を教わり目からうろこが落ちたような気がしましたね。

◯浮世絵にはじめて触れた時の気持ちはどうでしたか。
☆姉:浮世絵は日本のすばらしい美術品ですからね。それを手にした時の感動はすごかったですよ(笑い)。とても信じられない気持ちでいっぱいでした。美術品は美術館で鑑賞するものだと思っていましたので…。


私の好きな浮世絵
武者絵 芳艶画
4月末まで展示中
◯テーマを決め収集しているようですが。
☆姉:ハイ、そうです。私は忠臣蔵を集めているんですが…。忠臣蔵って仇討ちの場面を描いた男性中心の作品ですよね。でもどういうわけか忠臣蔵の魅力を知れば知るほどはまってしまうんですね(笑い)。しかも、どんなジャンルでも好きなんです。私って浮気性なのかしら(笑い)。特にデザインとか男っぽい絵が大好きなんです(笑い)。
弟:ぼくは絵師に興味があるんです。北斎は別格として、三代歌川豊国とか歌川国芳などの作品が好きですね。特に三代歌川豊国はスター的な存在だっただけあって、すごく魅力を感じますね。今は東海道のシリーズを集めているんですが、姉と同じではまっています(笑い)。

◯二つとも有名なシリーズですね。
☆弟:そうですね。時代が変わっても人気は一向に衰えない忠臣蔵や東海道は興味がつきないものですね。

◯収集するのは大変だと思いますが。
☆弟:確かに大変ですね。何百年も前のものですから、全部揃うとは考えられませんが、それでも気長に集めようと思っています。


私の好きな浮世絵
東海道五十三次の内
三代歌川豊国画
◯浮世絵の魅力を教えて下さい。
☆姉:浮世絵は江戸時代の人達の生き方、特に庶民の生活が生き生きと描かれているんですが、色彩の鮮やかさ、自由な表現力のすごさには感動してしまいますね。
弟:版画とは思えない技術や配色のすばらしさですね。デザインやセンスは今でも通用するものだと思います。

◯ストレス解消法を教えて下さい。
☆姉:一日の仕事が終わったあと、浮世絵を見ると不思議と気持ちが落ち着いてホッとするんですね。疲れなんかとんでしまいます(笑い)。
弟:浮世絵に限らず、精神性の高いものは心の安らぎを得られると思うんですね。ぼくの場合はすばらしい美術品に没頭することですね。

◯今、コレクションを浮世絵・切手文化館で展覧していますね。
☆姉:ハイ、そうです。本当に嬉しいです。自分たちが長い間勉強してきたすばらしい日本の美術品である浮世絵を五井野博士が企画して下さった美術館に展覧できてこんなにすばらしいことはないですね。

◯ゴッホ美術館にある作品と同じものを展覧しているようですが。
☆弟:ハイ、今回はほんの数点展覧させて頂きましたが、ゴッホの持っている浮世絵展を行なったらおもしろいかも知れませんね。

◯秋田の皆さんに一言お願いします。
☆姉:いつでも見ようと思った時に見ることができる美術館が身近にあるということは大変羨ましく思います。しかも私達姉弟のコレクションを秋田の皆様に見て頂くことができ本当に光栄に思います。まだ期間がありますのでご覧になっていらっしゃらない方は、ぜひ鑑賞して頂きたいですね。
弟:秋田は日本の良さがたくさん残っていて、歴史の浅い北海道から見ると羨ましく思います。しかも、秋田は文化水準も高いと聞いています。そういう秋田で展覧できて本当にうれしく思います。これからも日本の文化を大切にして下さい。

◯ありがとうございました。

あ と が き

沢田さん達が浮世絵の勉強をはじめた頃は『浮世絵は古くさい』というイメージがあったと思うが、今は、若い人達も『新鮮』という感覚をもって浮世絵を受け入れているように思う。特に海外に行く場合、浮世絵をデザインしたハンカチやタオルなどをおみやげに持っていくと非常に喜ばれるから…といって買い求める人も多いと聞く。浮世絵・切手文化館の入館者には美術を専攻している学生さんも多い。デザインや色使いを食い入るようにみていると関係者は話す。「浮世絵のすばらしさをたくさんの人達に知ってもらいたい。そのためにこれからも展覧していきたい。」と語る沢田さん達にぜひ、又、秋田で展覧して頂きたいと願わずにはいられない。これからも頑張って!!


はーとでトークTOPに戻る

青いポストHOMEに戻る