秋田県発!秋田の市民新聞のあおぽ食料・エネルギーなど秋田の経済について 秋田商工会議所名誉会頭・辻兵吉氏に聞く
秋田県は猛スピードで少子高齢化が進んでいる。 そこで、少子高齢化社会を迎えるに当たり、食糧問題やエネルギー問題など秋田の経済について秋田商工会議所名誉会頭の辻兵吉氏に聞いてみた。 辻氏は今年80歳の誕生日を迎え、今なお現役で活力ある秋田の経済のために、情熱を燃やし続けている。 農業の高度化・素材の産業化の遅れが問題 辻氏は秋田の経済について「終戦後、特に昭和20年〜30年代の日本は、外貨不足のためできるだけ自国内で生産できる原・素材を使う必要があり、外国から商品を輸入するというより、日本国内で産出できるものは自国内で消費をということで、当時秋田県北鹿地区にあった非鉄金属・鉱業等は貴重な素材で有効に活用され、秋田県産業の大きな柱になっておりました。一方、秋田県は、古くから美味しいお米の産地として米の生産量が全国的に高く酒造りが盛んでした。 また、面積の70%以上が森林で、豊富な天然秋田杉などの素材にも恵まれていました。その当時、木材は柱材や板材などに加工するより原木のままでのニーズが多くもてはやされ、戦後の荒廃した日本国内の食・住不足に大きく貢献いたしました。」と振り返った。 しかし、問題は農業を食料産業として高度化することが遅れてしまったこと、そして木材などの素材を加工して付加価値の高い産業化をすることが遅れてしまったことだと付け加えた。 高齢化問題より少子化問題がこれからの大きな課題 辻氏は、少子高齢化の大津波が押し寄せていることに対し「今、一番愁いているのは高齢化問題よりも少子化問題です。団塊の世代はいくら定年を迎えたと言ってもまだまだ働けるし、次の世代にノウハウを伝えることができます。そういう意味で高齢化はプラスの要素が大きいし、多くの人たちが秋田に住みたいと思うような社会を作るべく努力しています。ですから高齢化社会を迎えたからといってそんなに心配することはないと思います」と述べた。 しかし少子化問題になると「昔のように結婚が早く、子どもを最低でも3人くらい産んでくれれば問題は解決すると思いますが、しかし、現実に結婚は遅くなっていると思います。子どもを産み育てるというのはある一定の年齢でないと出来ません。私のように高齢になってしまうといくら子どもを欲しいと思っても無理ですからね(笑)。少子化は高齢化を早めると共に長期的には人口の減少をもたらします。日本は狭い国ですからこれから少子化が大きな問題になるのではないかととても危惧しています」と述べた。 秋田らしい豊かな地域づくりを ■省資源の国・日本のエネルギーについてお考えをお聞かせ下さい。 ●トヨタ自動車など各社でハイブリットカーを売り出していますね。ハイブリットカーは、もちろんコスト的に高いですから今はまだ一般化していませんが、日本は石油のない国ですから自動車を作る場合、出来るだけ燃費の良い車というのが条件になってきます。 それが今のようにガソリンが高くなると実力を発揮してきます。 それから、日本のように文化レベルが高く資源の少ない国はそうないと思います。 従って、省資源で生活を豊かにする方法を考える…それはエレクトロニクスにしても自動車にしてもそうだが、工業においては優れた技術を次から次と開発していくという点が、明治教育から引き継いだ伝統的な教育制度のよさの現れではないかと思っています。 心配なのは少子化現象の影響で優秀な技術を継ぐ人が少なくなっているということです。ただ、もともと日本民族は優れた能力をもっていますから、確かに今は財政が困難に陥っているが、いずれある種の改革をお互いに意識するとそんなに時間がかからないで見通しが立つのでないかと思っています。そういう意味では悲観はしていません。 ■今年80歳を迎えられたということですが、健康の秘訣をぜひ、お聞きしたいですね。 ●特別ないんですが、好き嫌いがなく何でも食べるということと、よく寝ることだと思います。 我々が青春時代の頃は、食べ物がなく好き嫌いなど言えない時代でしたから、何でも食べるというのが身に付いたんだと思います。親からもお百姓さんが作った大事なお米、感謝の気持ちを持って食べ、途中で残すようだったら最初から取るなと言われましたからね。 それから、睡眠はとても大切ですからしっかり眠らないと身体の調子が良くないですからね。 ■趣味はスポーツだと聞きましたが。 ●趣味はスポーツと読書ですね。スポーツは小学校の担任の先生の影響もあり、小学校2年生の時から必ず何か、例えばバスケットボールや柔道等をしていました。 それから読書ですが、本はジャンルにこだわらず何でも読みます。若い頃は、敗戦で一面焼け野原となった都市部・日本の経済がどういうふうに普及するかとても興味があり、マルクスやケインズ万能の考え方の理論的なものを勉強しました。 ■大王製紙の建設予定地だった土地をどのように活用していくのか、なにかプランはあるのでしょうか。 ●大王製紙進出予定地(秋田湾産業新拠点)は、県の産業振興を図る上でとても大切な資産ですからね。しかも、全国的にも数少ない未利用の臨海型の立地ですからその特性を活かし、大規模な生産拠点・物流拠点として幅広い産業分野としての活用を図っていければいいと思います。 特に秋田らしい食料産業(農業・漁業)や木材加工産業等、外国貿易もその過程としてとらえ、地元産業の素材に原・素材の輸入も含め日本国内全般への売り先、外国市場への販売を含め(農・漁業を中心とする)食料産業や地元林業・製材業を含めた木材加工生産基地を作ったら面白いと思います。その中で世界相手に「秋田らしい」付加価値の付いた商品を輸出していけばいいのではないかと思います。 ■道州制について簡単にご意見をお聞きしたいのですが。 ●地方制度は基礎的な自治体である市町村と公域自治体である都道府県で構成されていますが、道州制はこの仕組みを変え、47ある都道府県を10前後の道州に再編するということになります。 しかし、現時点では理想の形として今まで続いてきた都道府県を簡単に割ることは難しいのではないかと思っています。 みんなでゾーンやエリアを作って「秋田らしい」豊かな地域づくりに全力で取り組まないと突破口が見えてこないのではないかと思います。 ![]() コーナーのTOPへ戻る 青いポストHOMEに戻る 別館【秋田の不動産なら秋田ネット不動産】 |