秋田県発!秋田の市民新聞のあおぽ欧米が注目する風力発電 秋田県は日本有数の風車立県 ![]() 仁賀保高原の観光スポット・15基の風車軍 秋田県と山形県の県境に位置する鳥海山。 日本海側に張り出しながら独立峰として、四方に長い裾を広げる美しい姿を周辺各地から望むことができる。 残雪の美しい鳥海山の雄姿が眩しい仁賀保高原を南北に横断する道沿いに、15基の白い大きな風車群が並び、その美しさは目を見張るものがある。 これは、平成13年12月に発電事業として仁賀保高原にお目見えしたものだが、自然と調和した観光スポットとして注目を集めている。 風車は風力エネルギーを生み出す原動機。 あおぽ取材班の一人は「近くで見る風車の大きさ、羽の回転音の力強さに驚いた。自然の風のパワーで電気が起きることの偉大さを実感した」と感動していた。 秋田県の海岸線は非常に風の強い地区が多く、特に冬の季節風の強さは計り知れないものがあると言われている。 そういう意味では厳しい気象条件が風車建設の大きなメリットになっていると言えるかも知れない。 欧米は風力発電の建設ラッシュ 今、世界は「グリーン・パワー」の開発に真剣になっている。「グリーン・パワー」とは地球環境を汚さず、再生可能なエネルギーとして水力や風力、太陽光など自然界に無限にあるエネルギーを電力に利用したものである。 「グリーン・パワー」には中小水力発電、風力発電、波力発電、太陽光発電、バイオマス発電、地熱発電などがあるが現在最も開発が進んでいるのが風力発電である。 と言っても火力(石炭、石油、ガス)や原子力から見たら毛が生えた様な付け足しの三流エネルギーの感をもたれる日本人もまだ多いだろう。 ところが過去に遡れば日本は水車小屋に代表される様に、水力のエネルギーを日常的に利用してきたが、西欧ではオランダの風車小屋に代表される様に風力エネルギーを日常的に利用してきた歴史がある。 日本のエネルギーを考える 日本は風力発電の後進国 ![]() 図1のように中でもドイツは原発18基分の1万8427MW(18・427MKW)と世界でもトップの位置にあり、同じく2位のスペイン、5位のデンマーク、6位のイタリアと西欧諸国が世界の風力発電の過半数を占めている。 日本は原発1基分の1040万キロW(1・04MKW)と10位に甘んじているからGDP大国の割には風力発電に対してあまり評価をしていない。 しかしながら日本の低評価は別として世界はクリーンで安全な再生可能エネルギーとして益々風力発電に期待している。例えば昨年1年間だけでも世界に新設された風力発電量は大型原発10基分に相当する1万1760MW(1176万キロW)。 特に米国は243万キロW(2・430MKW)と大型原発2基分以上の風力発電を新設して1位のドイツを追い上げている。 これについて(株)アートメディアの「グリーン・パワー」普及本部長、北村都築氏は 「今や風力発電は大型化すれば経済的にも火力に負けない位に採算が合う電力になっています。スリーマイル原子炉事故で大きな被害を受けた米国は原発の新設を禁止したが、最近になってクリーンで安全な風力発電に注目し始めました。今、風力発電機メーカーといえばデンマーク企業の製品が主流ですが、ハリケーンに悩まされた米国では台風にも強い日本の風力メーカーに注目しています。 つい最近でもバブコック・アンド・ブラウン(B&B)社が米国のテキサス州やコロラド州の風力発電プロジェクト用として日本の三菱重工業に出力1000KW(1MW)の大型風力発電キット443基、総出力44万3千キロW(0・443MKW)分を発注しました。 これはかつて三菱重工業が1980年から2003年までの23年間の間に販売した風力発電設備の総合計51万4千キロW分に近い数量なのです。しかしEUはもっと巨大な風力発電プロジェクトを進めています。それに対して日本は何のプロジェクト政策も持っていません。これでは日本の風力発電産業は世界からいづれ取り残されてしまいます」 と述べている。 グリーン・パワーはアート (株)アートメディアはチェルノブイリ特集でお知らせしたとおり日本で最初にチェルノブイリ事故炉である四号炉内部取材に成功した会社である。そして社長自らも四号炉前まで行きチェルノブイリ放射能の体験の結果、クリーンで安全なエネルギーを古代からの人類の文化遺産である「グリーン・パワー」に求めるべきだと考えた。それにはエネルギーに対する人々の意識革命が必要で、そこで「グリーン・パワーはアート」と世界の人々に啓蒙して普及活動を進めることにした。例えば風車小屋や水車小屋はアートの建築物であるという認識にたった考え方などである。 それゆえEUの環境セクションと大きなコネクションを持ち、「グリーン・パワー」に投資する欧米の投資家たちに日本風力メーカーを紹介するなどのコンサルタントも行っている。 その北村氏が指摘している様に、今風力産業は欧米に驚くべき電力革命を起こしているのだ。例えば西欧諸国ではこの風力を「グリーン・パワー」の象徴として4年後の2010年までにEU全体の電力消費量の22パーセントを「グリーン・パワー」で占めようと計画している。 しかも風力だけで原発78基分7800万キロW(78MKW)の計画だ。日本では06年4月18日現在39基の原発が稼動しているが、その2倍に当たる発電量だ。いかにEUでは風力発電が原子力発電よりも評価されているのかが、この計画によって判るだろう。 さらにEUは2020年までに原発180基分の1億8千万キロW(180MKW)の見通しを立てており、風力発電だけで全世界の電力量の12パーセントをまかなうという大計画を立てている。これは現在の日本の総電力量2億キロWに匹敵するくらいの発電量なのだ。 米国も同じく2020年には1億キロW(100MKW)の風力発電を計画している。これは1986年4月26日に起きたチェルノブイリ原発事故当時の米国の原発100基分の総出力よりもさらに大きい電力量となるのである。つまり2020年には欧米の風力発電の総出力を合わせると2億8千万キロワット(280MKW)になってチェルノブイリ原発事故当時の世界の原子力発電による総出力よりもはるかに大きくなってしまうのだ。 更に欧州風力委員会とグリーンピースが作成した2020年度の風力発電量の目標は世界の全電力量の12パーセント、3億4千キロW(340MKW)となっている。 これは2005年度の全世界の原子力発電量に匹敵する位の量である。そこで肝心の経済性を考えた場合、チェルノブイリ級原発一基建設するのに5000億円、さらに核廃棄物処理に同額かかると言われる原子力発電事業に対し、同じ電力出力を風力発電は原子力の五分の一以下の建設費で出来てしまう。しかも動力源は風力だからエネルギー原料はタダ。明らかに風力発電は原子力発電よりも安全面だけでなく経済面にも破格に優れていることが判る。では何故世界は原子力にこだわるのか? それは原子力が近代科学という神話と現在の核爆弾がプルトニウムが主流なため、常に原子炉を燃やしてプルトニウムを生産していなければ多量の核の保有が出来ないからと言えるかも知れない。つまり米国の原子力政策は経済的メリットではなく軍事面での必要性からくるといえる。 ところが日本は不核所持三原則だから国民の税金を使って危険な原子炉の開発をする程の軍事的、経済的メリットはない。だから官庁や政治家達のメリットと言えば高額な原子力発電建設資金に関連した特殊法人や企業の利権と疑われても仕方がない。とすれば、そんなことで国民の健康と安全を害する恐れの有る原発の為に高い電気代と税金を払うなんて、何と全く馬鹿々しいことである。 原子力発電は死の灰製造機 原発の放射線医学にも詳しい北村氏は 「チェルノブイリ級原子力発電所は毎日3キログラムのウラン235を燃やしています。広島型原爆は1キログラムのウラン235が瞬間燃焼したものですが、百万人近くの人が放射線被ばくを受け、30万人以上の人が死亡したという大惨事です。いかにたった一基の原子力発電所でも人類にとって危険な放射線物質を毎日多量に廃棄物として生産していることがおわかりでしょう。 例えばチェルノブイリ原発事故で放出された放射線物質はそれまでの何千回もの核実験によって全世界にばら撒かれた放射線物質の量よりもはるかに大きい量といわれています。ですから原子力の代替として風力発電を欧米だけでなく日本ももっと強力に推し進めていかなければなりません。そうすれば人類はやっと放射能の危険から開放され、後世に正常な人間の遺伝子を伝えることが可能となるといえるでしょう」 と述べる。別な言い方をすれば、2020年までに予定されている2億8千万KWの風力による電力量は毎日、広島型原爆の約1300発分に相当する死の灰を廃棄物として生産する原子力発電量に取って代われるのだ。 そう考えると、いかに風力発電は安全でクリーンで、人類にとって究極のエネルギーといえるだろう。 日本の風力発電の問題点 なのに日本は何故、欧米と比較して風力発電の開発に相当遅れているのであろう。この件に関しても日本で唯一の1000KW(1MW)以上の大型風力発電を製作している三菱重工業電動機事業グループ長の山田正人氏は 「日本の場合、一年を通して風力発電に適した強い風が吹く地域は北海道、東北地方の半島や岬の突端等に限られていること。また台風や強い雷の被害に対応している為、欧州に比べて風車の建設コストが高くなること、又規制上や政策的な面で欧州よりも遅れていることなどが、西欧と比べて不利だからです」 と説明する。ここで規制上の問題とは、前述した(株)アートメディアの北村氏が補足してくれた。 「欧米は『グリーン・パワー』エネルギーに政府が強力な後押しをしている。しかも風力発電は大型化すれば経済的にもペイ出来る水準まできたために地球環境の事を考えたり、原子力の危険を感じる投資家や市民団体が風力発電に積極的な資金を出す。 日本は段階的に電力の自由に変わってきたが最近になって電力会社は入札制度にして最も安い価格を提示した風力発電の事業者から電力を買い取るシステムに変えてきた。しかも買い取る電力量は無制限でない。1999年度では150MWまでと制限したり2002年まで新規買取はなしといった条件を付けたりする。 これでは投資家や企業家たちは今一つ風力産業に参入できない。かろうじて市民団体が風力発電に積極的な活動をしていると言うのが現状です。」 と説明してくれた。確かに欧州の場合、ドイツは91年の電力買取法で電力会社は自然エネルギーを全量買い取ることを義務付け、2000年の再生可能エネルギー法で高い価格での買取を義務付けた。 このため風力発電への投資が活発になり、風力発電では世界一の発電量国家となった。日本の場合は政府がいくら電力自由化と規制緩和しても電力会社が制限を付けて電力量の固定化をしている状況では多少の補助金を付けてもボランティアの領域を脱し得ないだろう。 それゆえ(株)アートメディアのように“「グリーン・パワー」はアート”という発想の転換が必要だし、法律面や制度面でもっと風力発電が普及するように二階経済産業大臣に強力的にバックアップして欲しいものだ。 ![]() 二階俊博経済産業大臣と石塚編集長 青いポストHOMEに戻る 別館【秋田の不動産なら秋田ネット不動産】 |